耳を澄まして祝詞奏上を聞いていると突然「ビ〜 ビ〜 ビ〜 」とお釜殿の中から音が聞こえだしました。
よもや・・・と本当に半信半疑でしたが、本当にびっくり。
周りの人に知らせてあげるとみんな半信半疑で聞き入っている。
本当にお釜が鳴るのです。正確にはお釜の上で濛々と湯気をあげている蒸篭かもしれませんが・・・・。
そして しばらくして 音が鳴り止み鳴釜神事は完了。
今も「温羅」が唸っているのか??
そんなことはない。これは何か仕掛けがある・・・と
神事が終わって出てこられた神主さんに学生が内容を聞いているが、由来の話へ・・・
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御釜殿の前にある御釜殿 鳴動神事の由来を示す案内
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入り口で熱心に覗き込んでいる私を見ていて、お釜殿の中に残っていた巫女の婆さんに「どうしてなるのですか???また 何かすると鳴り止むのですか・・」と聞くと
「 神主さんの祝詞奏上のころあいに祝詞に合わせ 蒸篭の上に「玄米」を撒くと鳴りだし、しばらく鳴って鳴り止みます。
しかし、毎度毎度、その音の響きは大きかったり、小さかったり。時には鳴らぬときも。
その唸りの音で吉凶を占う。自分で音を替えらなうのです」という。
油紙かなにかが蒸気で振動して 玄米が踊るのだろうか??? それなら 自然には止まらない。「温羅」が唸っているのでしょうか・・・
「メカニズムを知らず 不思議な音を聞いて 自分で吉凶を判断する」というのがいいですね。
後日談ですが、家に帰ってインターネットなどで調べると原理は「レイケ管」というらしい。
ほんとうかどうか 缶ビール3本呑んでつなぎ合わせて ちょっと細工すれば再現できるそうなので、また実験してagreeしたらお知らせします。「温羅」が唸るのを聞けた。今日はこれが一番の収穫。 興味津々だった鳴釜神事と鬼の怨念の唸りに一歩近づけました。