アジアの西の端トルコ半島 アナトリアで鉄技術を育んだヒッタイト 最近では その起源はBC19世紀に遡るといわれ、紀元前12世紀頃ヒッタイトが滅ぶと各地に「鉄」が伝播し、東アジア中国には 紀元前9世紀に伝来。
中国ではその後 従来の塊錬鉄法に加え 溶融銑鉄を造る製鉄技術を発展させ、後漢の時代(1世紀頃)に巨大炉で大量の銑鉄を製造する技術を完成させた。そして 漢が滅亡して統制が外れる3世紀頃には朝鮮半島での製鉄が始まる。
そして 日本で製鉄が始まるのは6世紀。 それから 脈々と日本での「鉄」の歴史が今に続いている。
そんな「鉄」が今 地球温暖化に遭遇し、化石燃料(石炭・コークス)を多量に使い、炭酸ガスを大量放出する産業として苦境に立っている。「産業の米」「鉄は国家なり」と呼ばれ、郷土を開拓して、文化を育んで 人々の生活を豊かにし、その時々にあわせて 常に新しい時代を切り開いてきた「鉄」。
でも 今までに遭遇しなかった自然異変が我々の身にも直接 影響を与え始める時代に直面して
地球に生きるすべての人・動植物との共生を考えねばならぬ時代
我々ひとりびとり そして産業も 身勝手な自己流の議論・例外は許されまい。
今 待ったなしに「効率」「自己」から「環境」「共生」へと大きく舵をきらねばならない。
こんな時代に「鉄」はどんな答えを出してゆくのだろうか・・・・・・・
そんなことに眼が行く昨今 ある仲間から発せられた素朴な質問
「
たたら製鉄でつくった鉄 何で錆びにくいのか?? 」
「たたら製鉄」は環境に優しい「鉄」
。そして、たたら製鉄はその製鉄法ばかりでなく その製品も環境に優しいのでは・・・
『たたらの技術は 「知恵から知識へ」そして「知識から知恵へ」
このたたらの技術が時代の要請に答えるヒントはないのか???
そんな漠然とした たたら製鉄への思いとともに
鉄鋼産業はこの地球環境改善にどんな取組を進めているのか 一度調べてみようと。
「たたら製鉄」は製鉄原料・砂鉄を加熱・還元するガスとして木炭を使い、化石燃料(石炭・石油)を使わない自然循環型なので単にそれを差しているのか ????と。そうだとしたら 現在の巨大製鉄産業にはとてもやないが、環境破壊なしには木炭原料を賄えない。でも これは あまりにも単純すぎる誤解でしたが、「千数百年古来の製鉄技術 たら製鉄の技術が炭酸ガス放出を抑制する省エネ技術のルーツでは??」と調べてみて数多くの省エネ製鉄法の実用化取組が旧ピッチで進んでいることを垣間見れました。
たたら製鉄を現在の視点で「たたら製鉄」を見ると
砂鉄という表面積の大きな微粉の鉄原料を使い、強力な通風もあまり必要もなく、比較的低い温度でしかも緩やかな還元雰囲気でほかの金属にはあまりアタックせず、主に鉄にアタックして、還元反応を上げることが出来るのがみそで、高品質な鉄が得られるのがみそ。 表面積が大きい微粉原料を穏やかに還元するため、加熱・還元に必要なエネルギーは現在の製鉄に比べて 小さく省エネでの製鉄が行える。
今 鉄鋼業では たたら製鉄に学びながら 新しい技術を取り込み、省エネルギーでの製鉄技術を確立し、大幅な化石燃料の使用低減をはかる実用研究が展開されている。
たとえば 省エネ還元反応を実現する新鉄原料粉末ペレット塊の研究と省エネ反応解析・東京工大 永田和宏教授が提唱する砂鉄・微分鉄原料のマイクロ波加熱還元方式による高速・省エネ溶融還元製鉄法等々。
また、たたらの鉄が有する高品質・高機能性に着目した新機能製品が数々の既存分野・新分野での炭酸ガス放出を低減し、供給する新機能鉄製品を通じての社会全体での省エネルギーへの貢献もトライされている。
たとえば 自動車重量低減を可能にする強靭自動車構造材・錆びない鉄・高温耐熱材料などなど
このほか、廃プラスチックの利用・製鉄プラントでの高水準廃熱回収等など
画期的な放出炭酸ガスの固定化サイクル技術の必要性を声高に叫んでいても タイムリミットに来ている地球環境の改善は果たせない。あまりよく知らなかった「鉄の地球環境改善への取組」。
日本の鉄鋼産業の持つ技術が地球環境改善への積極的な展開に早く広がってゆく道がつくことを期待しています。
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Mutsu へ.
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2010.1月の便り from
Mutsu
2010. 1.1.
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「Iron
Roar 和鉄の道 2009」
「Country
Walk 風来坊 2009」
「From
Kobe 四季折々 2009」
1.今月の和鉄の道 製鉄遺跡探訪
1.
たたらの話 あれこれ〔たたら製鉄概説〕
風来坊 和鉄の道を訪ねて
● Iron
road たたらの源流
● 日本独自の直接製鉄法 たたら製鉄
● たたらの語源 &
関連の言葉や地名
● 奥出雲・播磨 たたら「金屋子神」の伝承
● 日本各地に残る和鉄の道 風景リスト
● 東アジア 鉄の歴史年表 中国・朝鮮・日本
2 .from Kobe 2010年1月
2010年1月 Kobe
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2010.1.17.は 阪神淡路大震災 15年です
15年前の記憶を思い起こし 今を考えます
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ひかりの輪の中で 0くの笑顔に出会えました
神戸 ルミナリエ 2009.12.03.-14.で
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今月の和鉄の道 製鉄遺跡探訪
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■ 〔たたら製鉄概説〕 たたらの話 あれこれ
- 風来坊 和鉄の道を訪ねて -
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各地に残るたたらの風景 越後弥彦山と越後開拓神伝承 |
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世界最古のヒッタイトの鉄 今から4000年前の鉄
たたら製鉄のルーツ 塊錬鉄
鉄の金属地が今も残っている |
たたら製鉄で造って炉だしされた「ケラ」
このケラの中心部に「玉鋼」周辺部は銑鉄 |
仲間から「鉄は錆びるのが代名詞みたいなものなのに たたら製鉄でつくった古い鉄は何で錆びにくいのか???
不思議やなあ・・・・」と
言われ、「あれ その話 どこかに掲載したなあ・・・」と思いながらも記事をしっかり見つけられず。
ちなみに本などでは「たたら製鉄で出来た玉鋼は不純物が少ないので 錆びにくいのだ」と書かれていますが、
私にはどうもしっくりこない。
「そもそも純鉄は非常にさびにくく、玉鋼も炭素が含まれているが、
ほかの成分や不純物も含めて非常に少なく純鉄に近いので錆びにくい。
現在の鉄には大量生産の製鉄の過程で 溶鉄中に添加されたSi
やMnが必ず含まれるため、
水があると鉄のマトリックス中で 鉄/マンガンの局部電池を造って反応が起こってその場所に錆を発生させる。
Si やMnを加えなけれぱ、現在のような大量の質の良い鉄(鋼)が造れない 」
と言いたいのですが、長くなって 説明になっていないかも・・・・・・・
考えてみれば たたらでは現代の鉄と比べても、質のいい鉄(鋼)が造られ、
ほかにもまだ知られていない機能性が隠れているかもしれないと。
「Iron Road?
和鉄の道」のhome pageを作り始めて ほぼ10年。
初めの頃は 奥出雲・奥播磨へ良く通って たたら伝承やルーツ・語源 たたら関連地名なども良く調べていました。
断片的にホームページに掲載してきましたが、バラバラ。
遺跡探訪とは別に そんな記事も今一度見直し整理して 今の眼でチェックしなければ・・・・・と。
そんなことから 製鉄遺跡そのものとは別の「たたら」関連資料や新聞記事などを拾い出し整理しはじめました。
今回はその第一回 今までバラバラにあった資料をひとつの資料にまとめてました。
● Iron
road たたらの源流
● 日本独自の直接製鉄法 たたら製鉄
● たたらの語源 &
関連の言葉や地名
● 奥出雲・播磨 たたら「金屋子神」の伝承
● 日本各地に残る和鉄の道 風景リスト
● 東アジア 鉄の歴史年表 中国・朝鮮・日本
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Kobe 四季折々 2009」
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新しい年になって、昨年掲載した記事を年次Book
「Iron Road ・和鉄の道」2009の冊子 3冊に纏めました
もう 毎年の作業になりましたが、1年分の記事を読み返しながら1年を振り返る
2000年にはじめたこの「Iron
Road 和鉄の道」のhome page も10年を越え、記事もたたら遺跡探訪にとどまらず、
随分広がって、縄文遺跡から現代の製鉄まで鉄がかかわったさまざまな風景を掲載。
知識が増え、知恵がつくにしたがって、掲載内容も変化し、以前のものと整合しない部分もあるかもしれませんが、あしからず。
home pageの「年次Book」項に pdf
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いずれも file
容量が大きいため、オープンに時間がかかりますが、数分お待ちください
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風来坊 和鉄の道を訪ねて
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初めの頃は 奥出雲・奥播磨へ良く通って たたら伝承やルーツ・語源 たたら関連地名なども良く調べていました。
断片的にホームページに掲載してきましたが、バラバラ。
遺跡探訪とは別に そんな記事も今一度見直し整理して 今の眼でチェックしなければ・・・・と。
そんなことから 製鉄遺跡そのものとは別の「たたら」関連資料や新聞記事などを拾い出し整理しはじめました。
今回はその第一回 今までバラバラにあった資料をひとつの資料にまとめてました。
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