焼物の器でコーヒーやお茶をいただきながら焼き物の話に花を咲かせる。
萩焼の窯元を気楽に訪ねるのも また、もうひとつ萩焼を楽しむ魅力のひとつです。
田中さんご夫妻の案内で 人間国宝から新進作家のまで 「萩焼の今」の多様な作品を見ながら、
陶芸家である田中さんならではの解説を聞いたこともあって、 金属材料屋の私には、「この多様な作品群を作り出したベースには伝統の「土」があるだろうなぁ・」と
ふと萩焼の「土」が頭に浮かぶ。
聞きかじりですが、萩焼は知っていますが、「原料の土についてはほとんどしらないなあ」と。
萩焼の主要原料土のメインである「大道土」はいつも神戸との行きかえりに通る瀬戸内側の山口市と防府市の境 鋳銭司・大道(台道)地区と聞く。
「頭に色々残っている間に萩焼の「土」について調べてみたい」と。
今回の山口・美祢の帰りに萩焼の主要原料土「大道土」の採取地を訪ねるとともに、
帰ってインターネットで萩焼の土について調べました。
古くからの「大道土」の採取地 鋳銭司・大道(台道)は何度も通ったことのある場所。
「土の採取地なんてすぐわかる」と思っていましたが、
訪れた台道で、今回は採取地を直接探し当てられませんでした。
インターネットで萩焼の土を調べはじめると本当に知らぬことばかり。
萩から遠く離れた鋳銭司・大道(台道)地区で点々と「土」のある場所を変えなが、今まで数百年ずっと「大道土」を求め続けてきた土に対するこだ
わり。
鋳銭司・大道(台道)地区で点々と変わる「大道土」の採掘地を記した地図をみつけて、この土へのこだわりが、現在の萩焼の伝統と多様な作品を生んできたの
だと感じています。
そんな 萩焼の土について調べ整理した一文です。
もっとも まだ この土の何が そんな魅力を引き出しているのかはこれからです。
【インターネット「大道土」検索でみつけ、資料作成・整理に数多くのデータを使わせてもらった文
献】
神谷雅晴 須藤定久 「萩焼とその粘土」 地質ニュース 563号 2001年7月 P46
www.gsj.jp/Pub/News/pdf/2001/07/01_07_04.pdf
上記資料のほか インターネット検索で得たデータを色々資料作成につかわせていただきました。
気取りのない実用用途作品の中に、「萩」と「磁器」の間を自由な発想で行き来する田中講平さん
「萩」の奥深い「優雅」・「質感のある素朴な味」を大事にしつつ、
磁器の「透明感」「線・形」の美をも忘れず受け継いで、「萩」にも活かしてゆきたい
と確かな技術をベースに 常々新
しい作品創作に挑戦する