あっという間の一年 閉塞感に包まれ、不安感が募るばかりの一年。
街では「変革 変革」と変革を訴える声高な声が響き渡る選挙戦。でも、この一年で何が変わったのだろうか・・・
「変える」の声に期待を膨らませるのですが、いつの間にかもとのもくあみ。
「あれあれ 言ってたことと全く反対のほうこうではないか・・・・」 そんなことが日常茶判事である。
これが 情報化・グローバル化への変革なのか・・・・・・と。
でも日本以外の成熟国 こんなへんてこりんなことになっていないぞ
???
日本だけが 異常なのではないか・・・ 本当に大丈夫なのだろうか・・・・・
老齢者にはパワフルな行動エネルギーもなく ただ見守るだけだが 何かが狂っている。
11月25日の朝日新聞に掲載意図は違うのですが、
私には「日本社会の行く末を考える記事」と見える象徴的な記事が二つ掲載された
◎ 1.「楢山節考と『掟』を考える」
2012.11.25.朝日新聞 第3回どくしょ甲子園記事より
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山口の高校生が朝日新聞の壁紙コンテストで「楢山節考と『掟』を考える」で優秀賞となった。
内容は「掟」の言葉の意味を辞書で引くと項目のひとつに「心くばり」と書かれている。
「掟」の冷徹な響きの中に 社会が共有せねばならぬ生き抜く道としての「心くばり」に初めて気がついたという。 |
冷徹な行動の中に 相手・社会の隅々まで思いやる心があることを忘れてはならぬ。
わたしたちが忘れていたこんな心情が若者の中にも眠っていると感激しました。
◎ 2. 読書 売れてる本「日本型リーダーはなぜ失敗するのか -「参謀重視」責任あいまい
?」-
2012.11.25.朝日新聞 読書欄「日本型リーダーはなぜ失敗するのか」書評記事より
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「著者が力を込めて批判するのは『参謀重視』の日本型リーダーシップだ。
『お神輿に担がれているだけ』の無能なリーダーと、その権威を傘にきて権限を振りまわす参謀。
権限と責任が乖離したこの権力構造こそが、犠牲者300万人以上をだした太平洋戦争の惨状をもたらした。
かつてのリーダーたちの戦後の姿が興味深い。無謀なインパール作戦を発案・指揮した某は反省することなく余命を
全う。また、独断専行で犠牲者を増大させた某は戦後国会議員に上り詰める。
途中省略
また、優秀なリーダーたちの功績にも焦点が当てられる。
彼らの戦後は無能なリーダーたちとは好対照だ。いずれも つつましい。
生活に身を処しながら、自らの戦争責任には多くを語らない。
こうした戦後の身の処し方においてこそリーダの資質が現われるのかもしれない。
さて、身近に迫った総選挙において、私たちがいかなる”リーダー”を選ぶのか。
せめて 本書が他山の石とならんことを期待したい」と。 |
反省のなき無能なリーダーとその取り巻き その根底には内橋克人氏のいう日本人社会の気質「頂点同調主義」が深くかかわって
太平洋戦争の惨状をもたらしたと。
この2つの記事は日本人社会の奥底に根強くある気質 誰もが奥底に持つこの日本人気質をよく語っていると思う。
この中身を熟知したものが、「ほんね」と「たてまえ」を使い分けつつ、先導まい進する姿が、最近のリーダーたちに重なって見える。
情報化社会の中 満ち溢れる情報 その中で、日本人は本当に勉強しなくなった。
真偽を見抜く力が本当になくなってしまった時代にみえる。
かつてテレビが出たとき 或る評論家は「一億総白痴化」と警鐘したが、現実はそのとおりになったのでは・・・・・。
ひとにぎりの人達がそれを知っていて 情報のツールを利用して社会を先導・操る。一般人は それを自分の夢に昇華し「明日はわが身」を全く考えない。情報があふれる社会の中で、どのように真偽を見抜くのか???
真偽を誤った時に受ける容赦ない仕打ち助け怖さ。
徹底して情報に対する自分の武器を身に着けないと・・・・と思う。
今 日本人の大多数には情報の真偽 誘導情報を見分けるすべを持ち合わせていないのではないか????
「頂点同調」に疑問を持ちながらも「強いリーダー」を待望する今
このリーダーの素養に何の疑いもなく同調するのはもうやめよう。
情報化・グローバル化の名を借りて撒き散らされる大量情報を選別・真偽を見抜く力こそが、今後の日本変革の道筋と思うし、
また 若い人達の教育の柱の一つと思うのですが、どうでしょうか・・・・・
結局 本年の初め 内橋克人氏の話に共感して書いた文の心情と全く変わらず。
進歩がないなあ・・・・と思いつつ
2012.12.15. From
Kobe by Mutsu Nakanishi |