中国では青銅器文明が早くから発達し、大型羽口・大量送風などの高温で、大量の銅を生産する製錬技術が早くから展開され、鉄の製錬もこの銅製錬の技術をつかって、大型の炉による高温製錬で大量の溶融銑鉄を作る製造法が早くから行き渡った。
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日本のたたら製鉄法と同じ塊錬鉄法は早くに消えてしまいました。いわば、中国では 銅製錬が鉄製錬の親。
中国に大量生産できる最新技術があるのに、日本に伝来しなかったのは なぜなのか・・・ 今も謎。
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一方 銅は早くに銅製錬の技術が伝わり、青銅器の祭祀の道具 銅鐸そして 卑弥呼の鏡も・・・日本での材料で早くから作られてきました。
この銅製錬の炉が円筒竪型炉。
通常 たたら製鉄というと長方形型の箱型炉がイメージされますが、早くから円筒竪型炉によるたたら製鉄も行われ、銅製錬との密接な関係があるのでは・・・?
と考えています。
たたら製鉄のみならず、銅製錬についても 各地で古代製錬の復元実験が行われていることは本当にうれしい限り。
今度 美祢に行くときには 是非
「長登」を 訪ねたいと思っています。
2008.4.3. 長登など銅山の資料を整理しつつ
Mutsu Nakanishi
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