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   【情報】   「古くて新しい鉄」「鉄鋼は剛柔にして時に応じてその態を変える
                東京スカイツリ-にすごい鋼材が使われた!!
 
         東京スカイツリ- 高さ634m・材重量約3万6000t これをオール現地溶接組立3本の鋼管の足で支える
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「東京スカイツリー」が3年8ケ月をかけて、この2月末に完成し、5月に開業。東京の新観光スポットとして人気を集めている。
634メートルの高さは、自立式鉄塔としては世界一。五重の塔の伝統的工法と最新技術を融合させ、関東大震災級の大地震にも耐えられるという。
超高層の構造を支えるために地下部から頂上部まで高強度の円形鋼管が使用された鉄骨構造で足元は1辺68メートルの正三角形で、上に行くにつれ円形に
変わっていく。
鋼管の中で、最大は塔体の足元に使われるもので外径2300mm  厚さ100mmに及ぶといい、工場で制作された鋼管組柱部材がすべて溶接で組み上げられた。

「鋼材36000トン オール 鋼管・現地溶接の構造」 これはすごい。 間違いなく現在の鉄のモニュメントであろうと・・・・・。
634mの高さ約3.6万トンの重量を3本のメイン鋼管組柱が支える構造。
この構造もすごいが これに使われた鋼材(強度・靭性・変形能)そして現地の溶接工法もすごい。
高度成長期の高層ビルや本四架橋建設のための溶接ができる高強度鋼板と溶接技術開発が大命題になった時を思い出している。これと同じことがあったろう・・・・。
構造と設計ばかりが注目され、「鋼材41000t オール現地溶接構造」と一行書かれるだけですが、
どれだけ新しいものづくり技術がつまっていることか・・と。

100mm厚の80キロ鋼板を丸めて溶接してパイプにし、更にそれを現地の厳しい環境の中で溶接で積み上げてゆく。
溶接時の予熱どないすんねん すごい靭性値 そんな高強度で現地溶接ができる鋼材があるのか・・・と。
しかも地震対策で高強度で変形能の高い鋼材が要求され 従来の普通の焼入れ焼戻しでは厳しい。
溶接も高い靭性と安定した溶接が出来る溶接材料と工法の開発が必要。「鋼材開発と溶接技術」のせめぎあい 
ファブも含めて すごい技術開発をやったのだろと・・・・
強度の高い鋼板が無ければ、もっと厚い鋼板が必要になり、それこそ この高さは組み上げられなかったろうし、
溶接技術と鋼板が一体となって作り上げた構造である。

古くて新しい鉄」「鉄鋼は剛柔にして時に応じてその態を変える
調べだしてみるとやっぱり各メーカーともすごい競争の中でそれぞれが新しい高強度鋼材と溶接技術を提供したことが各社のPR資料の中に垣間見える。

制御圧延と加工熱処理を加えたベイナイト相に高強度相分散させた極低炭素鋼などを開発して実現したようだ。
また、強度の高い厚鋼板の溶接は原子力容器の溶接にも匹敵する高度な溶接技術がいる。工場溶接で幾つも部材を制作するばかりでなく、
部材の現地積み上げもすべて溶接で行われたという。 
溶接が判る技術屋が鉄鋼会社の中でも少なくなって「溶接性・Weldability」という言葉も もう消えつつあると聞くが 地味ではあるが重要な技術。
「溶接」という言葉で 簡単に片付けられる言葉の中にも 数10年かかって 積み上げられてきた溶接の技術・ものづくり技術が見える。
かつて苦労した溶接の状況場面が次々と走馬灯のように頭に浮かんできて、どんなだったのたろうか・・・・・・と。
長年 溶接技術を勉強してきたエンジニアにとってはほんとうにうれしい構造物である。

政治家は原子力もそうですが、即物的にしか見ない。今の企業家もそれに近いかもしれない。
ちょうど 住金と新日鉄が合併して 鉄鋼も新しい時代に入った。
日本が国際競争を勝ち抜くには 従来の延長線上にはその解がない時代  
日本のビジネス全体に 即物的でない新しい視点に立つ技術開発イメージが必要だ。

新しい鉄を象徴する現代の鉄のモニュメント「東京スカイツリー」。
一度東京スカイタワーの探訪し、その技術をまとめてみたい。

◎ 参考 1.日経ものづくり2012年5月「東京スカイツリーで活躍する機械技術」
     2.大林組・日建設計 インターネット東京スカイツリー公開資料
     3.新日鉄・JFE・住金・新鋼鉄鋼各社 インターネット東京スカイツリー公開資料
   
                   2012.10.2. Mutsu nakanishi
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2012.10.10. 1210kobe00.htm  by Mutsu Nakanishi