home page top 新着monthly page 2010和鉄の道 2010風来坊 2010四季折々・from Kobe 和鉄の道 file DOCK 全ファイル収蔵庫 top
 .
みすずかる信濃 信濃の鉄を象徴する褐鉄鉱 
旧諏訪鉄山の痕跡を 南八ヶ岳山麓 蓼科中央高原に訪ねる 

    101105suwa00.htm   2010.10.17. by Mutsu Nakanishi

信濃は「みすずかる信濃」褐鉄鉱の産地「鉄の国


諏訪鉄山周辺で拾った褐鉄鉱状石片
信濃褐鉄鉱を代表すると聞く「諏訪鉄山」を調べていて、北八ヶ岳連峰の西山麓の山中に 奇妙な地形を見つけた
尾根筋の山襞が山裾まで幾本ものスロープ状に広がっている北八ヶ岳連峰の西山麓の山中に
「両側を山襞のある尾根筋に挟まれた山襞がない平坦な地形」が広がっている

【 内容 今回はすべて PDF file です 

みすずかる信濃 信濃の鉄を象徴する褐鉄鉱
旧諏訪鉄山の痕跡を 南八ヶ岳山麓 蓼科中央高原に訪ねる
. 「写真アルバム」
旧諏訪鉄山の痕跡を南八ヶ岳山麓 蓼科中央高原に訪ねる
1. 蓼科中央高原を抜けて諏訪と信州佐久を結ぶメルヘン街道
北・南八ヶ岳の鞍部 麦草峠へ
2. 沈殿する鉄で赤い鉄の谷「横谷渓谷」
冷山口から紅葉と滝そして鉄の痕跡を楽しみながら下る
3. 旧諏訪鉄山跡と鉄山に湧き出た「石遊の湯」を訪ねる
.
 
【 参考資料 】
1. 諏訪鉄山散策ガイド   蓼科中央高原観光協会
2. 企画展「諏訪鉄山」資料 八ヶ岳総合博物館
3.
八ヶ岳 自然を楽しもう 八ヶ岳教本編集委員会編より
4. 横谷渓谷の滝と地質
八ヶ岳西麓上川水系渋川(横谷峡)滝の地学記録カードより
5.
柏原鉱山〔褐鉄鉱〕  長野の大地みどころ100選 
6. たたら原料 赤泥(水酸化鉄) 越の大王 加越たたらより

〔蓼科中央高原 諏訪鉄山散策ガイド
http://www.tateshinachuoukougen.com/tetuzan.html
自然に手が加えられたような地形が広大に広がる高原「蓼科中央高原」
かつてここには、褐鉄鉱を産する信濃を代表する大鉱山 諏訪鉱山があり、今は広大な別荘地が森の中に広がっている。

これは かつての諏訪鉱山の痕跡なのか????  
ぜひ訪ねたくて 今秋長野で大学仲間の同窓会ツアーがあった帰りに現地を歩いてきました。

調べてみると この高原はかつて 信濃を代表する褐鉄鉱の露天掘り鉱山「諏訪鉄山」があった場所。
地に刻まれた人工的な地形は 旧諏訪鉱山が作った痕跡なのだろうか???
それとも 高度成長期の別荘地開発の遺構なのか?? 
中国山地 砂鉄採取によってできた草原にも似た不思議な地である。
八ヶ岳・霧ケ峰周辺の縄文遺跡や黒曜石の原産地などの確認に眺めていた八ヶ岳周辺の国土地理院の2万5千分の一地図で、
八ヶ岳南麓 尖り石縄文遺跡の西側 メルヘン街道が走る蓼科中央高原の一角に「鉄山」の地名を見つけました。

インターネットで調べると ここは 太平洋戦争時の鉄不足をカバーした「諏訪鉄山」跡で、大量の褐鉄鉱の露天掘りが行われた場所。

また、現在 蓼科山への観光道路 ロマンチック街道はこの諏訪鉄山の鉱石を運ぶ鉄道の跡地。
そして、広大な高原別荘地が広がる蓼科中央高原にはもう痕跡がほとんど残っていないが、
かつての諏訪鉄山の鉱区が点在する場所だと知りました。
また、この蓼科中央高原の南側の縁をなし、麦草峠から渋川が流れ下る「横谷渓谷」には 幾つもの滝が架かる深い渓谷で、
鉄分を含んだ温泉水が流れ込む河床には溶け出た鉄分が空気酸化されてできた水酸化鉄が河底に沈殿し、
美しい赤い渓谷をなしていると。
水しぶきをあげて、幾つもの滝を流れ下る赤い鉄の谷 これも諏訪鉄山で見逃せない景色。
 
何度も訪ねたことがある八ヶ岳周辺ですが、
諏訪鉄山がこの北八ヶ岳の南東山麓の高原地帯に眠っているとはまったく知りませんでした。
わかりやすい諏訪鉄山探訪ガイドの小冊子も出されており、また、数年前には八ヶ岳総合博物館で「諏訪鉄山」の企画展も開かれたという。

諏訪鉄山の予備知識も十分 ちょうど 八ヶ岳連峰山麓は 紅葉の素晴らしい時期になったと聞く10月17日早朝茅野駅から、
「旧諏訪鉄山の痕跡を 南八ヶ岳山麓 蓼科中央高原に訪ねるWalk」をスタートしました。


諏訪鉄山連遺構が点在する蓼科中央高原と鉄の赤い谷「横谷渓谷」
長野の古名〔信濃(科野)〕信濃の枕詞「みすずかる」は「鉄」との関係が深く、
信濃は褐鉄鉱の産地として古くから良く知られたところ。
出雲の神が祭られる諏訪大社の存在もこの「信州の鉄」を求めて多くの人が入ってきた証しとも言われる。
鉄を含んだ温泉水などが空気に触れて酸化したり、バクテリアの活動で急速に形成され、
沼地や湿地に堆積して形成された(沼鉄)が長年に渡り 幾重にも堆積してこの褐鉄鉱鉱床ができたといわれ、
信濃では、火山群そして温泉が連なる八ヶ岳連峰の南山麓や千曲川が流れ下る善光寺平の縁の山麓などがその産地である。
信州の褐鉄鉱床の形成には、
この信濃が本州中央部を南北に横断する大地溝帯「フォッサマグナ」地域のほぼ中央部に位置することと
密接に関係しているといわれる。 
このホッサマグナ帯の西側の縁は糸魚川-静岡構造線(糸静線)という名前の大断層で、
糸静線は日本海側の糸魚川市から南下して塩尻市へ, 
そこで南東に向きを変えて諏訪湖を通り韮崎市に達し,再び南下して太平洋側の静岡市へと続く。
この断層は北米プレートとユーラシアプレートの接するプレート境界であると考えられていて、
この断層の西側に北アルプスや南アルプスがそびえている。
(なお、ホッサマグナ帯の東側の縁はどこなのか,定説がないという)
いずれにせよ 信州は地殻変動・火山活動が活発に起こった場所で、温泉も多い地帯であり、
数々の鉱物資源帯がこのフォッサマグナ帯周辺に形成され、東海の高師小僧 伊那の鬼板 
そして「信濃の褐鉄鉱」と続く褐鉄鉱の産地ベルト。
信濃の褐鉄鉱もそのひとつである。
 
数々の「鉄関連伝承」から、「信濃の褐鉄鉱」が古代製鉄の製鉄原料となったのではないか・・・といわれながら、
「製鉄」特に「たたら製鉄」との関係はよく判っていない。

褐鉄鉱は砂鉄や鉄鉱石と比べ、鉄の品位が低く、予備処理が必要な事や品質の良い鋼が作りにくいことなどから、
たたら製鉄の原料とはならなかったとの見方もあるのですが、 
私は日本各地に残る古い製鉄関連伝承などを考えると  
たたら製鉄の黎明プレたたらの時代には製鉄原料として使われた可能性があるのではないかと思っています。 )

ちょうどこの秋 信州長野で大学仲間の同窓会があり、その帰りに1日とって、紅葉真っ盛りの蓼科高原に旧諏訪鉄山跡と赤い鉄の渓谷 「横谷渓谷」のある蓼科中央高原を訪ねました。
今は広大な別荘地が広がる蓼科高原の中に埋没してしまった旧諏訪鉄山ですが、歩く道々でみる褐鉄鉱の存在を思わせる表面が赤茶けた鉄色の塊や鉄色に染められた赤い渓谷〔横谷渓谷〕の素晴らしい景観。
この鉄山周辺一帯がみすずかる信濃の鉄の代表だとおもわせる楽しい鉄山歩きでした。
また、後日談ですが、横谷渓谷でであった鮮やかな緑のチャツボミゴケの存在も知りませんでした。
「横谷渓谷」は川底一面が抹茶になっていると想像していたのですが、まっ茶の岩肌と共に
いたるところで、岩が鮮やかな緑のコケ類で覆われていました。。「この緑は酸性の強い草津温泉の川原で見たことがある。」と。
帰って調べるとやはりこのコケは、チャツボミゴケといい、硫黄泉などの酸性泉に限って生育する特殊なコケで、鉄を溶かし込む鉄泉が流れ込む川原には岩に付着したこのコケでビロードのように敷き詰められた河原が形成されるところがあると。
真っ赤に紅葉した谷筋をバックに 褐鉄鉱の赤茶とコケの緑の中を真っ白なしぶきを上げて川が流れ下る。
本当に素晴らしい景観 山に堆積した鉄分がこんな素晴らしい景観をつくるとは・・・・・とこちらにも びっくりでした。

 
酸性の水質で育つチャツボミゴケが河床を緑に染めて  赤い鉄の谷を一層素晴らしい景観に
奥蓼科 横谷渓谷で 2010.10.17.

「鉄山・横谷渓谷も行きたいし、鉄色をした温泉にも入りたいし、八ヶ岳の上からの展望も楽しみたい。」
バスの便がそれほどないので、どうするか 
インターネットでダウンロードした諏訪鉄山散策ガイドと蓼科高原を奥へ登るバスの時刻表とくびっききのコース検討。
早朝6時45分茅野駅初の野麦峠行の一番バスで 歩くコースの状況をチェックしながら野麦峠まで行っ
野麦峠からの展望を楽しむ。引返すバスで途中横谷渓谷の一番奥に近い〔冷山口〕でバスを降りて、
横谷渓谷を下って、そこから諏訪鉄山跡一帯に入る行程が一番効率がいい。 
このコースで歩こうと決める。
何度かこの周辺は来ているので、ある程度土地感もあるので 出たとこ勝負。
天気は快晴のようだし、横谷渓谷の紅葉は今が一番と聞き、楽しみ。

そんな「みすずかる信濃 信濃の鉄を象徴する褐鉄鉱 旧諏訪鉄山の痕跡を 南八ヶ岳山麓 蓼科中央高原に訪ねるWalk」ちょっと長くなりましたので、4つのPDFに分けて まとめました。


【 内容 今回はすべて PDF file です 

みすずかる信濃 信濃の鉄を象徴する褐鉄鉱
旧諏訪鉄山の痕跡を 南八ヶ岳山麓 蓼科中央高原に訪ねる
. 「写真アルバム」
旧諏訪鉄山の痕跡を南八ヶ岳山麓 蓼科中央高原に訪ねる
1. 蓼科中央高原を抜けて諏訪と信州佐久を結ぶメルヘン街道
北・南八ヶ岳の鞍部 麦草峠へ
2. 沈殿する鉄で赤い鉄の谷「横谷渓谷」
冷山口から紅葉と滝そして鉄の痕跡を楽しみながら下る
3. 旧諏訪鉄山跡と鉄山に湧き出た「石遊の湯」を訪ねる
.
 
【 参考資料 】
1. 諏訪鉄山散策ガイド   蓼科中央高原観光協会
2. 企画展「諏訪鉄山」資料 八ヶ岳総合博物館
3.
八ヶ岳 自然を楽しもう 八ヶ岳教本編集委員会編より
4. 横谷渓谷の滝と地質
八ヶ岳西麓上川水系渋川(横谷峡)滝の地学記録カードより
5.
柏原鉱山〔褐鉄鉱〕  長野の大地みどころ100選 
6. たたら原料 赤泥(水酸化鉄) 越の大王 加越たたらより
.

〔蓼科中央高原 諏訪鉄山散策ガイド
http://www.tateshinachuoukougen.com/tetuzan.html〕
.

先頭に戻る
.
.

home page top 新着monthly page 2010和鉄の道 2010風来坊 2010四季折々・from Kobe 和鉄の道 file DOCK 全ファイル収蔵庫 top
 
101101suwa00.htm  2010.11.05  by Mutsu Nakanishi